2025年の生誕記念作品のこと

マーチャーシュ・コルウィヌス生誕582年を記念して制作した個人誌(小説)です。

こういう本を作りました

2025年制作の個人誌「シャーンドルとマーチャーシュ 大平原盗賊王顛末記」の書影。
印刷所と製本
  • 印刷所:株式会社RED TRAIN(OneBooks)
  • サイズ:A6(文庫)
  • 部数:1
  • 本文ページ数:328
  • 本文用紙:淡クリームせんだい 55kg
  • 表紙用紙:紀州の色上質 最厚口
  • カバー用紙:コート(オーロラ) 110kg
  • オビ用紙:コート(オーロラ)110kg
  • PP加工:カバーにクリアPP加工
  • かかった費用:1,568円(税込・送料別)

こういうお話です

大平原の義賊として名高いロージャ・シャーンドルは、1848年革命にゲリラとして加わったことから賞金首となり、憲兵に追われていた。一度は恩赦を受けながらも再び犯罪の世界へと戻った彼は、今の暮らしに行き詰まりを覚え、裏切りや密告に怯えながらも盗みを繰り返す。

一方、自由と独立のための戦いに敗れ、亡命の身となった愛国者コッシュートは、再起を賭けロージャと仲間たちを手勢とすべく祖国の地に新たな密使を送る。その人物こそは、今はマティアス・エッツェル博士を名乗る伝説の英雄王だった。

こういうコンセプトで執筆しました

  • 「義賊」ロージャと「正義の王」マーチャーシュという、ハンガリーの民話でお馴染みの二人の架空の競演を、虚実入り交ぜた痛快時代劇風に描く。
  • 生まれも性格も正反対の二人が減らず口を叩きあいながらも名コンビぶりを発揮する様子を描く。

感想・反省点など

  • 執筆が遅れ、2月の完成予定が7月にまでずれ込んでしまった。
  • 登場キャラクターの性格づけや動機などが二転三転し、特に終盤の展開は当初のプロットからかけ離れた内容になってしまった。
  • 19世紀半ばのハンガリーの農村という、これまでにない舞台を描くことに挑戦できた。オリジナルキャラクターもうまく描写することができた。
  • フィクションの要素が強めとはいえ、したたかで老獪な、それでいて人情味あふれるマーチャーシュを描くのはとても楽しかった。ロージャもさまざまな面を併せ持つ人物として魅力的に描けたと思う。
  • 今回から執筆はテキストエディタではなく、Nolaというエディタツールにておこなっている。今までのテキストエディタと比べて不便に感じる部分もあるが、プロットを俯瞰して把握できるなど便利さも感じている。